「自分のままでいい」と思わせてくれた『「繊細さん」の本』読書レポ

感想を書いた「繊細さんの本」 読書レポート

小さい頃から、「変わっている」「不思議ちゃん」と言われ続けていた私。

  • 集団の中で長時間一緒にいられず、一人になりたくなる
  • 集団の中で周りの誰が怒られていると、自分まで怒られているようで気分が沈む
  • 集団の中にいると周りに見られているような気がして、自分を発揮できない

など、特に集団の中で過ごしているとなぜかストレスが溜まってきて、そのストレスが表に出ていたためか、一人だけ浮くことがよくありました。

「変わっている」「不思議ちゃん」と私に言ってくる人は悪気があったわけではないと思うけど、私はけっこう傷ついていて…。

「普通の人ではない」と、とてもネガティブな印象を持っていたからです。

「どうして私は、周りの影響をこんなに受けてしまうのだろう?集団の中にいるのが苦手なのだろう?」

私は、ずっとその理由が分かりませんでした。

周りの影響を受けやすくストレスが溜まりやすいのは、学校だけでなく、社会人になって会社勤めしてからも続きました。

デスクで仕事をしていると、こんなことがよくありました。

  • 周りに座っている先輩・同僚に常に見られている気がして、仕事に集中できない
  • 電話応対もうまくできない
  • 誰かが注意されていたり、不機嫌な人がいたりすると、胸が締め付けられる

さらにいうと、

  • ちょっとでも共感できないことがあると「嫌だな…」と思ってしまう
  • 「仕事だからやらなきゃ!」と割り切ることができない
  • 苦手な業務に対しても「頑張って克服しよう!」という気持ちになれない

ということがあり、耐久性のなさにも悩んでいました。。

自分に合っていない仕事を選んでいたこともあったと思うけど、どの仕事も長続きしませんでした。

生きていくうえで避けて通れない集団での生活に慣れない。

共感できないことや苦手なことに対して前向きに捉えられない。

ストレスが溜まりやすく耐久性がない…。

関わる人の多くから「変わっている」「不思議ちゃん」と言われることも重なって、私はずっと自分のことを好きになれず、「自分は周りの人とは違う。変なんだ…」と自信も持てず、生きづらさを感じていました。

しかし最近になって、そんな自分に対する気持ちを変えてくれた本に出合いました。

それが、『「繊細さん」の本』です。

この本は夫が図書館から借りて読んでいて、「読んでみる?」と渡されたことがきっかけで知りました。

最初はタイトルの「繊細さん」という言葉がピンと来なくて読もうか迷ったのですが、表紙をよく見ると、

  • まわりに機嫌悪い人がいるだけで緊張する
  • 相手が気を悪くすると思うと断れない
  • 疲れやすく、ストレスが体調に出やすい
  • 細かいところまで気づいてしまい、仕事に時間がかかる

引用元:『「繊細さん」の本』

と、私に当てはまることがずらり…。

一気に興味が沸き、読んでみることに。

すると、私は「HSP(High Sensitive Person)」=「敏感すぎる人」であることが分かりました。

自分が「敏感すぎる人」と分かったとき、最初はこれまで言われてきたように「変わっている」という意味で捉えてネガティブな印象を持ってしまいました。

でも、『「繊細さん」の本』の著者であるHSPカウンセラー・武田友紀さんは「繊細な人」とポジティブな言葉でHSPのことを表現されていて、私は「変わっている」のではなく、

「他の人と比べると感じ方が違うだけなんだ」

「自分はそのままでいいんだ」

と思えるようになったのです。

今回は、この『「繊細さん」の本』を読んで、私が感じたことをまとめたいと思います。

『「繊細さん」の本』はどんな本?HSPとは?

『「繊細さん」の本』は、HSPカウンセラーである武田友紀さんが執筆した本。「HSP」とは何かの説明、そしてHSPである人向けに人間関係や仕事に関する悩みを解決するノウハウが詰まっています。

HSPとは“High Sensitive Person”のことで、「敏感すぎる人」と和訳されることが多いです。HSPは性格ではなく、感受性が高く、刺激に対して敏感な気質を持った人のことを指します。

HSPは、心理学者のアローン博士によって発見された「生まれ持った気質」で5人に1人いるそうです。

自分がHSPであるかどうかはアローン博士のホームページ(日本語版)でチェックできますが、冒頭で引用した、

  • まわりに機嫌が悪い人がいるだけで緊張する
  • 相手が気を悪くすると思うと断れない
  • 疲れやすく、ストレスが体調に出やすい
  • 細かいところまで気づいてしまい、仕事に時間がかかる

に該当する人はHSPの気質があるといわれています。

「ストレスに弱い」はダメ人間ではない

繊細さんに必要なのは、痛みやストレスに耐えられるよう自分を作り変えることではありません。
(中略)
「私はこれが好き」「こうしたい」という自分の本音をどれだけ大切にできるかが勝負どころなのです。

引用元:『「繊細さん」の本』p27

武田さんによると、HSPの人はHSPでない人より痛みを感じやすいため、むしろストレスを感じることに触れない方が楽に生きられるそう。

私はこれまで、自分で自分のことをいじめていたのかもしれないと思いました。

ちょっとしたことでも影響を受けてストレスが溜まりやすく、耐久性がない自分が嫌で、仕事や勉強で苦手なこともやり続けていたのですが、結局はストレスに耐えられず、途中で辞めることもしばしば…。

そこから悪循環が生まれます。

ストレスに耐えられず逃げてしまったことで、

「なんて自分は弱いのだろう…。こんなんじゃ、ダメだ…」

と思い、自分の弱さに対するストレスが溜まっていたのです。

以前noteで、「過去に途中で辞めてしまったことが、将来活きることがある」と思ったことを記事にしたのですが、

過去の経験は思わぬ形で活きる。無駄な経験はないのでは?|ふじあさ|note
私は、定期的に携わった仕事を振り返る時間を作っている。 どんな仕事に関わって、どんなことを学んだか、どういった仕事にやりがいを感じたか…など、これからの仕事に活かすために振り返っている。 この仕事の振り返りで、「過去の経験が、今に活かされている」ということを感じることがある。 私がこれまで携わった仕事は、...

このnoteを書いたとき、「途中で辞めてしまったことに対して「中途半端だ」とマイナスに思うのではなく、将来活かせることもあると思って前向きになろう」と思ったのですが、どこかでまだ「やっぱり自分は耐久性がないな…」と感じていた部分が正直ありました。

でも、『「繊細さん」の本』の本を読んで自分がHSPであると分かったとき、「ちょっとしたことでも影響を受けてしまうのは自然なことだったのだ。ストレスに耐えられない=「ダメ人間」ではない」と思えるように。

もう少し、自分が「好き」とか「いい」と思うことに目を向けて、自分のことを大切にしていきたいなと思いました。

他人の意見に共感しても違和感があったのは「自分の本当の気持ちやキャパ」を無視していたから

(中略)

それは、相手の感情であれ仕事の改善点であれ、「気づいたことに半自動的に対応し、振り回されている」ということです。

逆に言えば、繊細さんが元気に生きるためには、この自動応答を切ることが必要です。気づいたときにわずかでも踏みとどまって「私はどうしたいんだっけ?」と自分に問いかけ、対応するかどうか、また対応するならその方法を、自分で「選ぶ」ことが必要なのです。

引用元:『「繊細さん」の本』P52

武田さんによるとHSPの人は「周りの影響を受けやすい」とのこと。

確かに私は、人の考えや意見に「確かに!そういうこともいえるよな」と共感しやすく、それがそのまま自分の意見になっていることがよくありました。

今のライターの仕事でも同じようなことが。

ライターとして成長するために、他のライターさんが発信しているブログやtwitterを見まくって、その方たちがやってきたことや勉強してきたことに対して「そうか、これはライターとしてやっておくべきことなんだ」と思い、全て手をつけようとしていました。

でも、共感するわりには、

  • 後で違和感を覚える
  • いざ手をつけようとすると、やることがたくさんありすぎてパニックになる

ということが起きて、結局やれなかったりして…。

『「繊細さん」の本』を読んで、「ああ、私は色々な情報を同時にキャッチしてしまって、振り回されていたんだな…」と。

他人の考えや体験談を聞くと、自分とは違った視点が見えてくるので参考になりますが、全部を受け止めて取り入れようとする行動は、たくさんのことを抱えると混乱しやすいHSPの人にとってはストレスになることもある。

受け取った情報に共感し、全て取り入れようとするのは、私の場合、自分に自信がなかったこともあったかもしれません。

でも違和感を覚えてしまうのは、自分の本当の気持ちや抱えられるキャパをを無視していたからだったのかもしれないな、とこの内容を読んで思いました。

今、情報を取り入れすぎないように、twitterを見るのを控えたり、テレビを観る時間を減らしたりしています。

そんな中でも、他人の意見を見たり聞いたりしたら、いったん「私、本当にそう思う?」と自分に問いかけて、参考とするかどうかを判断していくことが大切なんだと思います。

そして「これは参考にしよう!」と思うことがあってもできないとき、今自分が抱えていることが手一杯になっていないかを振り返って、やりたいことができるように、抱えていることを一つ辞めてみようと思いました。

他人のことを全て理解するのは難しい。だからHSPであることを分かってもらうことも難しい

繊細さんと非・繊細さんの感覚の違いは、繊細さんの想像をはるかに超えています。

(中略)

ただ、繊細さんにはとりわけ感じる力が強いため、「相手も自分と同じように感じているはず」と思って非・繊細さんに接すると、思わぬすれ違いが生じ、誰も悪くないのに傷ついてしまうことがあるのです。

引用元:『「繊細さん」の本』P92

武田さんが書かれているのは「人より敏感であることは、敏感でない人に分かってもらうのは難しい」ということだと思います。

この内容を読んだとき、私は正直悲しくなってしまいました。

でも、よく考えると、そうだよな…と。

なぜなら、他人のことを全て理解することは難しいからです。

HSPである私が、HSPでない人の感じ方が分からないのと同じ。

私は「変わっている」と言われ続けていたから、人に認められたり、理解してもらえたりすることを強く望んでいたのかもしれないけど、それはとても一方的だし、「かまってちゃん」だったな…と。

「分かってもらえないんだ…もういいや」と諦めるのではなく、「世の中には色々な人がいるんだ。こういう人もいるんだ」と、その人を受け入れて尊重することが大切なんだと思い知らされました。

苦手・嫌な人や仕事に対して、無理にいいところを見つけたり好きになったりしなくていい

実は「キライ」は生きていく上で大切なセンサー。

(中略)

「キライ」を封じると、「なんとなくキライだから関わらない」が許されず、自分で相手との距離感を調整することができません。相性のよくない相手との距離が、かえって近くなってしまうのです。

引用元:『「繊細さん」の本』P106

これは人間関係だけでなく、仕事でもいえるような気がします。

人間関係でいうと、私の場合「苦手だな…」という人がいたのですが、仕事上関わることが多いので「良好な関係を築こう」と思ってコミュニケーションを取るようにしていました。

でも、どうも苦しくて…。

それでも私は、その人と仲良くしなければ思い、どうしたらいいのか悩んでいたときに、とある「幸運を引き寄せる本」に出合いました。

その本には、「嫌な人がいたら、その人のいいところを見つけよう」と書かれていて。

この幸運を引き寄せる本を読んだことを機に、苦手な人のいい面を探してポジティブ思考で過ごそうとしました。

でも、やっぱり苦しい。

関わる機会も増えてしまって、余計に苦しい。

ライターの仕事でも同じようなことがありました。

とっても苦手な分野の案件を引き受けたことがあり…。

苦手だったけど「克服すればスキルになって成長できそう!」と良い面を見て引き受けてみたのですが、苦痛で仕方ありませんでした。

クライアント様から評価をいただいたこともあり、毎月発注していただけたのですが…。

人間関係も仕事も、「苦手」という気持ちにふたをしていたら、いいところを見るどころか余裕がなくなって、余計にストレスが溜まってしまったのです。

HSPの人にとっては、「苦手」とか「嫌」と思ったことに対して敏感になるから、いいところを見つけようとする行為は自分を苦しめていることになる。

頻繁に会う機会がなかったり、単発の仕事だったりする場合は、「嫌」とか「苦手」と思っても、いいところを見る思考で乗り切れそうですが、長期的に関わらなければならない人や仕事に関しては、「嫌」とか「苦手」と思うことからは避けたほうがいいのかもしれません。

これからは、「苦手」や「嫌」という感情にはふたをせず、極力苦手なことはやらない、嫌と思うことには近づかない。

少しでも気持ちを楽にして生きていきたいなと思います。

苦手は克服しなくていい。得意なことを伸ばして自信をつける

がんばってもがんばっても自信を持てない。そんなときは、苦手の克服に注力していないか、振り返ってみてください。

仕事では、苦手の克服よりも得意を活かすほうが断然おすすめです。

引用元:『「繊細さん」の本』P190

前述した内容と被る部分がありますが…。

ライターの仕事で苦手な分野の案件を引き受けたとき、クライアント様からは毎月継続して発注していただけたのですが、私は自信が持てずにいました。

特に問題ないといわれているのに、いつまで経っても執筆した記事に自信が持てなかったのです。

自信が持てなかった原因が、『「繊細さん」の本』を読んで分かった気がしました。

苦手なことを克服しようとしていたからなのだと。

苦手なことは「苦手」という意識を強く持ってしまいストレスになるから、「問題ない」といわれても自信を持って前向きに捉えることができないのだろうな。

では、「得意なこと」はどうなのだろう?

考えてみると、得意なことを褒められたら、それはとっても自信になる。

得意なことは携わっていてもストレスが溜まらないものだし、人に喜んでもらえたら「もっと頑張ろう」と思えるもの。

痛みを感じやすいHSPにとっては、苦手を克服して自信をつけていくより、得意なことを伸ばして自信をつけていくほうがいいのだろうな、と思いました。

やはり「苦手なこと・嫌なことはやらない」のスタンスで生きたほうが、元気になれそうです。

まとめ

『「繊細さん」の本』に出合うまでの私は、自分を変えようとして色々な自己啓発本を読んできました。

読んできた本には「実践したら自分を変えられて、自信がつきそう!」と思えることばかりだったのですが、いざ実践すると違和感があったり、苦しかったりすることがありました。

このとき私は、「自分を変えられることができるノウハウを知ったのにストレスを感じている。ダメだな…」と自分を卑下していました。

でも、今思えば違和感を覚えるのも苦しかったのも、本当の自分を分かっておらず、自分を無理やり変えようとしていたことが、あまり良くなかったのかもしれません。

『「繊細さん」の本』は、HSPという気質を変えるのではなく、HSPであることを活かして気持ちを楽にする生き方を提案している、今まで出合ったことのない本でした。

この本を読んで気持ちが楽になったのは、今まで「変わっている」と言われ続けた自分がなんだか認められた、「今の自分を変えず、そのままでいていいのだ」と思えたからかもしれません。

武田さんは、他にも

  • 『「繊細さん」の幸せリスト』
  • 『繊細さんが「自分のまま」で生きる本』
  • 『「繊細さん」の知恵袋』

の3冊を出版されているようなので、一通り読んでみたいと思っています。

自分がHSPの気質がありそうと分かった方は、興味がありましたら『「繊細さん」の本』を読んでみてくださいね。

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